WELAGO開所式レポート(式典編)

Report
2023.06.17

2023年5月18日、サステナブル拠点WELAGOの正式開所に合わせて、WELAGOと株式会社フロンティアコンサルティング本社であるOTEMACHI KORTOの2つの拠点をつないで開所式を行いました。今回はそんなWELAGO開所式における式典の様子についてレポートします。

Izu-Oshima Co-Working Lab WELAGOは、株式会社フロンティアコンサルティングのサテライトオフィス、且つ、島内外のワーカーが無料で利用できるコワーキングスペースです。島内外のワーカーがともに「都市と地方の共存社会を、多様な働き方から描く」ことを目的に運営を行なっていく施設となっております。

大島町と『多様な働き方による地域活性化に関する連携協定』締結

開所式では、官民一体による地域活性、地域課題解決や地域創生に資する還元人口の創出、地域と島外企業との関係づくりを目指し、大島町(町長:坂上長一)と当施設の改修を行なった株式会社フロンティアコンサルティングとの間で『多様な働き方による地域活性化に関する連携協定』が締結されました。

本協定は大島町が取り組む3つの産業振興「地域資源を活用した産業振興」「担い手の確保・育成による産業振興」「多種多様な働き方による産業振興」に寄与するという考えのもと結ばれたもので、大島をはじめ各東京諸島の中で地域課題解決や地方創生に自ら取り組む方々、東京諸島出身者で地元のために貢献意識はあるものの、その機会を得られない方々に向けて活動や機会創出の活性化に繋がることを期待して制定されました。

開所式では今回のプロジェクトを力強くバックアップいただいた大島町の方々にもご参加いただきました。大島町からは連携協定に関する説明や今後この施設に期待することなどについて、坂上大島町長よりお言葉をいただきましたのでご紹介します。

今後の施策の方向性を見定める試金石に(坂上町長の言葉)

今回の連携協定の目的は2点あります。伊豆大島の豊かな自然という地域性や地域資源を活かした働き方を島内外のワーカーに提供することがひとつ、2つ目は本取り組みを切り口に伊豆大島の地域活性化、地域課題や地域創世に資する還元人口の創出、地域と島外企業との関係づくりを推進すること、としております。

ご存知のように大島町を取り巻く環境は大変厳しいものがございます。人口減少や少子高齢化社会の進行、またこれに比例するかのように各産業は衰退傾向であり、さらに昨今のコロナ禍、物価高騰などの影響により地域の活力を持続することが未だ厳しい状況となっております。そんな状況において、社会経済活動を回復させるためには1人でも多くの来島者の数を確保する必要があります。そういったこともあり、これまで大島町の重点施策として幅広い経済効果が期待できる観光振興に力を入れてきたところですが、これからは新たな視点として、大島に遊びに来てもらうだけではなく、大島に働きに来てもらうという今までと違った目的の来島者を増やすことがこれからの大島町が進めていくべき施策の一つではないかと考えております。

そういった意味で今回新たな事業である共有型サテライトオフィス「WELAGO」のオープンは今後の施策の方向性を見定める試金石ともなりますし、ぜひ成功していただきたいと願っております。またいずれはこの事業を発端に、最終的には企業誘致に繋がることも合わせて期待しているところです。大島町と致しましても協定の目的を達成できるよう、またこの事業が円滑に進むように、政策推進課、観光課、産業課と課をまたがった横断的なバックアップ体制を構築し、協力をしてまいります。

この事業が軌道にのり、多くの方にご利用いただけることをお祈りし、簡単ではございますが、私からのご挨拶といたします。本日は誠におめでとうございます。

分断を乗り越えた先のコミュニティを創造する

続いて、本施設を活用したコミュニティ『多働海域コミュニティWELAGO』を株式会社フロンティアコンサルティングと共同運営していく株式会社TIAM代表取締役社長 伊藤 奨からの挨拶がありました。伊藤はフロンティアコンサルティングの本社オフィスである東京大手町より開所式に参加、空間をつなぐオンラインツール「tonari」を通じて本事業に対する思いを述べました。

こんにちは。株式会社TIAM代表取締役社長の伊藤 奨と申します。
この度はIzu-Oshima Co-Working Lab WELAGOの開所、誠におめでとうございます。

私たちは株式会社TIAMという会社をやっているのですが、普段は島に暮らしており、いわゆる島の当事者としての立場になります。これまで島内においてもさまざまな取り組みが行われてきましたが、いわゆる分断のようなものが起こっていて、なかなか一つになって進むことができない状況が続いています。みんな一人一人は島のことが好きなのに、なかなか一つになって前に進めない。そんなジレンマがあります。

そんな中、フロンティアコンサルティングの稲田さんと出会う機会があり、少しずつ色々なお仕事をさせていただく機会がありました。その中で今回のWELAGOのお話をいただきまして、「コワーキングスペースですか、いいですね。出来ることがあったら協力したいです。」とお話したのですが、その時は冒頭に述べたようなジレンマが頭に思い浮かび、若干一歩引いてお話を伺っている自分がいました笑。その後もWELAGOが描いていく思想や構想についてお話を伺ったり、一緒にお酒を酌み交わしながらさまざまなお話をさせて頂いたり、熱海に一緒に事業合宿に行ったりする中で、あ、これは私たちが思い描いている『分断を乗り越えた先のコミュニティの創造』につながるお話だなと、腑に落ちました。

このプロジェクトは、島の中の人たちだけが島を愛しているわけではなく、島の外にいる人も真剣に島を愛してくださったり貢献したいと考えている方がいる中で、なかなかその力同士がうまく噛み合わさらない、みたいなところを解決することにつながるかもしれない。稲田さんも僕らと同じ方向に進んでいるんだと気づいたタイミングがありました。

そんな出来事を通じて、僕らも一緒に未来を走ってみたいとの思いに至り、業務提携を結んでやらせていただくことになりました。

さらに今回、大島町さんとフロンティアコンサルティングさんが「多様な働き方による地域活性化に関する連携協定」を締結されたということ、そして私たち島側の民間企業が組み合わさって、一緒に島への関わり方をつくっていける、いわゆる楔(くさび)としての重要な事業になる予感がしております。だからこそ頑張っていきたいし、全力で協力していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

今回は、開所式の様子をお伝えしました。次回は式典の後に行われたプロジェクト関係者による座談会の様子をお届けします。

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