自分の中に起こる変化を楽しむ・広げる“ワークショップのススメ”

Magazine
2023.08.01

WELAGOコミュニティの皆さま、こんにちは!
株式会社TIAMの千葉です。WELAGOでは施設の運営・管理やオンラインコミュニティのマネージメントのお手伝いをしております。

WELAGOでは、皆さんにご参加いただいているコミュニティ内に情報・機会・出会いの場を提供していくことで、様々なアクションが起こる契機をつくっていきたいと考えています。さらに、活動を通じて起こってくるアクションに対してコミュニティメンバー同士で共創を促していくことで、可能性や展開が大きく広がっていったら素敵だなと思っています。

私たちは様々な背景やスキルを持ったメンバーの皆さんとともに様々なアクションに対して積極的な関わりを持つことで、より多様な変化やアップデートに繋がり、さらなるイノベーションが起こってくるものと期待しています。

そんな有機的な活動の連鎖を通じて、私たちは都市と地方の共存に向けた新たなワークスタイルの創出を目指しています。ぜひ、今後の展開にご注目いただき、一緒に新しい未来に向けて歩みを進められたらと願います。

定期開催!創発イベントについて

というわけで、WELAGOが描く「多働海域コミュニティ」づくりのアクションの一つとして、月に1度のペースでワークショップを中心とした創発イベントを企画・実施しています。毎回テーマを設定し、テーマに基づいた話題提供者をプレゼンターとして迎えてお話を伺った上で、毎回趣向を凝らしたワークを展開していて、参加者同士の交流や思考を深めています。

第1回目は6月23日(金)に行いました。「都市と地方の共存社会を考えて自らの未来のあり方を描くワークショップ」と題して、WELAGO構想の発起人であり、株式会社フロンティアコンサルティングの執行役員である稲田晋司をプレゼンターにWELAGO設立の理念や目的、実現したいこと、そして設立の背景にある「都市と地方の共存社会」についてお話を伺いました。その後、プレゼンターへの質問タイムを経て、都市と地方におけるそれぞれの生活を深めていった際に想定される(実感している)“良い面・悪い面”について考えてグループ内で共有しながら、自分たちが本当に大切にしたい価値観について意見を交わしつつ、「都市と地方の共存社会」において今後どのように生きていくべきか等、対話を深めていきました。

続いて、7月21日(金)に行った第2回目のイベントでは「都市と地方の共存社会での“居場所”のデザイン」と題して、一般社団法人アットアイランド代表理事・株式会社TIAM代表取締役社長の伊藤奨(いと〜まん)をプレゼンターとして迎え、“物件とヒト”の特性を活かした地域での拠点づくりにおけるデザインに関しての知見や経験を伺い、都市と地方の共存社会において重要になる、自分自身の興味関心や特性について理解を深めながら、それらを実際の不動産を素材として活用することで、仮想的な“居場所”を協働で創るワークショップを実施しました。

アピールポイントは焚き火です!

Izu-Oshima Co-Working Lab WELAGOにおいて実施する創発イベントでは最後にイベントの総括として、屋外スペースのSHIBAFUエリアにおいて焚き火を囲みながら振り返りを行います。焚き火の温かな揺らぎが参加者の心を和ませ、自然なコミュニケーションを誘発するのはもちろん、焚き火を囲むことで参加者同士が一つのグループとして感じられ、チームワークや連帯感が高まり、結束力が強まっていきます。

さらには、焚き火の炎の輝きと爆ぜる音、そしてWELAGO周辺の豊かな自然から発せられる音や風景が参加者の皆さんをリラックスさせて心の安定をもたらしてくれます。焚き火を囲みながらコミュニケーションを取ることで、その場にいる人々の心にポジティブな影響を与え、絆を深める特別な経験となるのです。

ワークショップとは

ところで、皆さんはワークショップに対してどのようなイメージを持たれていますか?

課題解決や学習の手段として用いられることが多いかと思いますが、一方でお楽しみ会のようなイメージだったり、本来の目的を見失った状態でただ実施しているという残念なケースも多いように感じています。

私たちがワークショップを行う理由は、「適切な問いを投げかけることで、その場に居合わせた多様な価値観を持った人たちとの対話を通じて、自分自身の認識や関係性に揺さぶりがかかり、新たな認識と関係性が生まれてくるから」です。

ワークショップは凝り固まった認識や関係性に対して、問いを投げかけることによって現状に揺さぶりをかけ、新たな関係性の再構築につながる対話を生み出します。そんな創造的対話を通じて、自分の中から湧いてきた意見を他の人の意見と比較することで、新たな自分らしさに気づいたり、思いもつかなかったような視点を得られる。そんな気づきを重ねることで、日常の生活の中に少しでも良い影響を与えていけたらと考えています。

普段何気なく送っている日常生活に目を向けてみると、習慣化していたり無意識に行動していることが多いことに気づきます。人は慣れてくると、次第に習得した技術や行動について意識しなくなっていきます。これは、より効率的且つ生産的に行動するために与えられた人間の能力の一つと考えられる反面、習得した行動や認識について「そもそもなぜこうなのか?」といったことを改めて考えることをしなくなっていきます。つまり、当たり前のことと認識して考えなくなっていくのです。これが「凝り固まった認識」の正体です。

また、人は様々なコミュニティの中で活動する社会的な存在です。例えば、職場や学校、地域や家庭など、複数のコミュニティに属していたり、それぞれのコミュニティの中においても先輩・後輩、上司・部下、そして教師と生徒や経営者と従業員と言ったような明確な関係性から、幼なじみの友達や行きつけのお店のマスターといったお互いが暗黙のうちに感じている関係性まで、実に様々です。そんな関係性の中で日々コミュニケーションを重ねていくことで、お互いの関係性はやがて固定化されていきます。例えば、誤解を招くことを恐れずに言うと、お互い暗黙のうちにそれぞれの立場の役割に応じた(期待された)キャラクターを演じているようなことはないでしょうか?このように、コミュニティの中で暗黙のうちに形成された関係性はやがて固定化されていき、お互いが抱いているそれぞれのイメージ以上の関係が築きにくくなっていきます。

以上のように、凝り固まった認識や関係性は柔軟な変化が求められる先の読めない現代社会において、「変わりたいけど変われない」という本質的な問題に行きあたってしまいます。

そんな状況を打破するために、問題の本質を捉えた適切な「問い」を投げかけることで、日々の生活の中で形成してきた認識や関係性に対して揺さぶりをかけ、新たな認識や関係性を再構築するための創造的対話を生み出すワークショップに私たちは実施価値を見出しているのです。

7月21日に開催した創発イベント「都市と地方の共存社会での“居場所”のデザイン」では、参加者同士お互いを知る時間からはじまり、自分が得意とすること、大切にしたいことなどをペアを組んで探り出しグループ内で共有しながら、最終的に実際に存在する物件を題材に、そこに関わる人のスキルや得意なこと、好きなこと、そして、その場所の特徴を踏まえた様々なアイデアや、世の中の動向を素材に、メンバー同士で対話を重ねながら、題材となっている物件が新たに持つべき機能やプランに落とし込んでいきました。

最終的に仕上がったプランは同じ物件を見ているのにまったく異なる内容に仕上がっていたのが非常に興味深かったです。どちらも着眼点が素晴らしく、それぞれがそれぞれの魅力を放つ素敵な“居場所”になっていたと思います。

イベントでは、自分が関わる意義や貢献感をベースに、居場所が持つべき役割、地域や人との関わり方など、さまざまな角度から場を見つめイメージを膨らませながら具体化していくことで、自分ごととして取り組む姿勢が芽生え、積極的に関わっている様子が伺えました。WE LAGOでは引き続き、皆さんとのコミュニティを大切に育みながら、パーパスとして掲げている「都市と地方の共存社会を、多様な働き方から描く。」の実現に向けて皆さんと一緒に楽しく取り組んで行けたらと思っています。

ぜひ、皆さんからのアイデアやご要望をお聞かせください。一緒に一つずつ行動しながらカタチにしていきましょう!

Back