〜地域おこし協力隊〜居場所を持つことで広がる島暮らし

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2023.09.19

みなさん初めまして、WELAGOスタッフの神田遼(かんちゃん)です。

今回は地域おこし協力隊として伊豆大島へ移住して3年目の私が離島でより豊かに暮らすための居場所について書いていこうと思います。島暮らしに興味がある、島に何かしら関わりを持ちたい、移住後どのように島暮らしを楽しんだらいいか気になる方に向けて書いていきます。私の経験談を交えて書きますので、少しでも参考になれば嬉しいです。

自己紹介

まずは自己紹介から、本名を神田遼(かんだりょう)と申します。千葉県市原市出身、島暮らしや田舎暮らしに憧れて2020年10月〜地域おこし協力隊として移住しました。いわゆるIターン移住者です。普段は農産物直売所ぶらっとハウスにて勤務をしながらWELAGOスタッフとしても働いています。前職は東京の旅行会社に勤めていましたが、コロナ禍になり地方や田舎暮らしをしたいと考えて直感的に移住をしました。人との交流がとにかく好きなので、オフラインでの出会いにわくわくします。

東京から移住した私は、地域おこし協力隊という制度を利用したので仕事がある状態で移住しました。仕事と住まいがすでに準備されている状況です。なので離島や田舎に移住する際にはとても良い制度だと思っています。今後地方へ仕事を見つけながら移住される方は利用を検討するのをおすすめします。

採用から内定までの過程ですが、地域おこし協力隊は募集サイトがあり、自分の行きたい地域から選ぶ方法と、自身のやりたいことや得意を活かせる仕事から選ぶ方法があります。3年間という限られた期間の中で自分のやりたいことを事業化したり、定住に向けての準備をしたりします。私の場合は伊豆大島での求人が出ていたのをたまたま見つけ、海も山も好き、島暮らしができる!とビビっときたので応募しました。実際の仕事としては農産物直売所「ぶらっとハウス」で日々の接客業務、ジェラートの製造、SNSによる情報発信、イベントの企画運営などが仕事となります。

*地域おこし協力隊とは 引用:総務省ホームページ

地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組です。隊員は各自治体の委嘱を受け、任期はおおむね1年から3年です。

前述の協力隊の仕事以外にも副業的にシェアハウスの運営、島内ガイド、ゲストハウスの運営などもしています。本業以外でも何か挑戦することができるのが地方ならではの良さでもあります。

自分がどういう性格かを知ろう

いざ地域に飛び込むぞ!と意気込む前に自分自身がどういう性格なのかを改めて知ることから始めてみることをお勧めします。移住して悩んだり、地域の方とトラブルになりそうな時に自分のことを知っておくことで、不安やもやもやを少しでも和らげるのに役立つと考えています。

自分のことを改めて考える時間は普段はしないかと思うので自己分析のためにもやってみることをおすすめします。私の場合はコミュニケーションを積極的にとるのが好き、アクティブ、直感的、集団で何かするのが好き。と移住前は自己分析してました。もし具体的にわからない場合でも自分は何が好きかくらいは知っていたり話せたりできるようにしておくのがおすすめです。この自己分析の元移住し、移住後では新たな部分の気づきもありました。例えば移住前は一人でカフェにいくなどは少なかったですが、色々なカフェに一人で積極的にいくことも多くなり一人の時間を楽しめるようになりました。そういった自分自身の知らなかった部分が見えてきたこともあり、移住を通じて自身の知らない部分を改めて発見する機会にもなりました。

自己開示の大切さ

自分がどういう人かは隠さずに話した方がいいです。特に移住者の場合、自分が何者なのかをしっかりと伝えることが大切だと思っています。島民からすると誰だかわからないことは脅威でもあるので笑。

初めましての場合、「私は移住して島に住んでいる神田です。かんちゃんと呼んでください。」と、これまで自己紹介してきました。
なるべく移住してきたことを強調して自己紹介をしています。たまに私は地域を変えたくて移住してきました!と強気の姿勢で移住してくる方がいますが、そのような姿勢では島民は引いてしまいます。あくまでも島民の方々をリスペクトする姿勢を忘れずに、謙虚に接することを心がけています。

このように自己紹介をしっかりしてから話をしていくと意外と覚えていただけます。そうすることで、どこか別の場所でばったり会った際も気さくに話してくださるようになりました。そんな経験から島では出会った時のコミュニケーションが特に大切だと思っています。話し続けていると相手も私に興味を持ってくれるようになり、どこから来たの?なんで移住したの?などと質問されることも増えてくるので、一つ一つ誠実に答えるようにしています。一方で、仲良くなってくると距離感が近いなと感じることもあるかもしれません。その時は無理せずにかわすことも重要になってきます。私は断ることができるタイプだったので、いまのところ大きな人間関係上のトラブルなどはないですが、移住前にそういった状況に対する振る舞い方などをシュミレーションしたり、自分のことをよく知っておくことができれているとより距離感の取り方はうまくいき、暮らしやすくなってくると思います。

居場所を見つけよう

これまで自己開示の大切さを書いてきましたが、この自己開示はもちろん、自分の居場所を見つけることも大切です。
というわけで、私が地域に入る際にどのように島に馴染んできたか、経験を元に書いていきたいと思います。

私の場合、単身での移住だったのでまずは家にこもらず、とにかく居場所を見つけることから始めました。基本的には外に出て居酒屋や、喫茶店、イベントに参加するなど積極的にしていました。その中でも一番多く通い、地域の人との関わりが広がった場所は「観光喫茶もももも」です。コーヒーを注文するとお菓子がたくさんついてくるなど、お客さんに寄りそったいつまでも居たくなるような喫茶店です。ここの喫茶店のマスターは大島出身で大島と東京の2拠点生活をされています。

メニューを見てもわかるように、とてもユーモアのある方でお話をしているだけでも楽しいです。色々と相談に乗ってくれることもあったり、大島の昔の話をしてくれたりと、心の拠り所にもなっていました。その人柄は店内の装飾にも現れていて、大量のレコードや独特な置物など趣味が詰まったオブジェは一つ一つ見ていても飽きない空間になっています。それだけでなく、訪れるお客さんも島の方が多く、マスターが間に入って紹介してくれるので、ちょっとした地域コミュニティの拠点になっています。

マスターが紹介してくれるおかげで地域での習慣なども深く知ることができたり、交友関係も広がっていきました。私にとって「もももも」は島暮らしになくてはならない居場所となっています。

今度は私が

前述のように居心地の良い居場所を見つけた私ですが、現在運営しているシェアハウス「クエストハウス」では定期的に交流会のようなイベントを開催してきました。参加される方は大島に長く住む移住者、転勤で一時的に大島へ転勤された方、島出身の方など様々です。

島に住んでいて不安なことがあったり、一人で孤独を感じることが多い方もいたのでここでの交流を通じて仕事場以外での居場所が作れたらいいなと回を重ねることに強く思うようになってきました。私が移住当初探していた居場所を今後も作っていきたいと思います。また今後はWELAGOでのオンラインコミュニティにも積極的に関わり、いざ大島へきた際にはリアルでの交流の場もWELAGOを通じて提供できたらと考えています。普段はオフラインでの交流が多いですがこれを機にオンラインでの関わりも深めていき新たな居場所を見つけ、創出していきたいです。ぜひ今後とも交流していきましょう。

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