WELAGOは「自然共生サイト」に認定されました。
島の自然とともに働き、学び、育つ拠点へ
伊豆大島・大島町椿公園に位置するIzu-Oshima Co-Working Lab WELAGOは、このたび環境省の認定制度「自然共生サイト」に認定されました。島の自然を守りながら活かすという、わたしたちの小さな積み重ねが評価された結果です。WELAGOは、これからも地域のみなさんと歩調を合わせ、椿を中心とした自然環境とともに“島のこれから”をつくっていきます。

※自然共生サイト…民間等の取り組みにより生物多様性の保全が図られている区域を、環境省が認定する制度です。島の自然をまもり、地域の学びや体験としていかす取り組みを、地域ぐるみで育てていくための仕組みでもあります。詳しくは環境省の特設ページをご覧ください。
島の暮らしと、椿の森のあいだで
WELAGOのある椿公園は、島を象徴するツバキを中心に、季節ごとに多様な生きものが行き交う場です。島においてツバキは、強い季節風から畑や家屋を守る防風林としてのはたらきや薪炭や椿油の利用など、長く島の暮らしを支え続けてきました。

ヤブツバキのライフサイクルと人の暮らしとの関係性
WELAGOは、大島一周道路に面していながら、周辺にはツバキをはじめ豊かな植生が広がり、四季の表情がすぐそこにあります。風が自然の香りを運び、鳥や虫のさえずりが重なり、足もとには小さないのちの気配。ここでは、五感で島の時間がほどけていきます。こうした“島の日常にある豊かさ”に学び、人と地域、自然が無理なく混ざり合う関係性を育ていきたいと考えています。

ヤマガラのためにデザイン・制作した巣箱を敷地内に設置
これまでの実践
わたしたちは、公園という公共の場を尊重しながら、日々の手入れと観察を続けてきました。具体的には、草刈りや林床管理の工夫、外来種の把握、季節ごとの植生・生きもののモニタリング、自然素材を積み上げて小さな生きもののすみかをつくるエコスタックの設置と管理などです。派手さはありませんが、森を“乱さずに整える”小さなアクションを重ねることで、来訪者が自然の移ろいを感じ取りやすい状態を保ってきました。

葉、枝、木などを積み重ねてつくった“生きもののすみか”「エコスタック」
ここからの約束
自然環境を学び、地域のみなさんと歩幅をそろえるために、WELAGOは以下の約束を掲げます。
- 見える化の継続:季節の変化や観察記録を、簡易マップや年次レポートとして公開します。
- 参加の機会づくり:観察会・整備Day、仕事×自然をテーマにしたワークショップを定例化し、地域の学校・団体・島外の来訪者にもひらきます。
- 丁寧な手入れ:林床管理と外来種の把握を地道に続け、園路の安全性や観察のしやすさを両立します。
- 学びの共創:「Nature Positive Living Lab」を核に、デザインや研究の視点を交えた実践を島から発信します。
- 対話の土壌づくり:自然利用のルールやマナーをわかりやすく共有し、“守る”と“楽しむ”が矛盾しない場づくりを進めます。
島の自然に学び、島の暮らしとともに働く。
WELAGOは、“守る”と“活かす”を両輪に、今日もこれからも周辺の自然にまなざしを向けていきます。