8/29開催「くるさと」レポート:マイパスポートを作ってみよう!

Report
2026.09.17


2026年8月29日(土)、Izu-Oshima Co-Working Lab WELAGOにて、島の小中学生のための職業探求プログラム「くるさと」を開催しました。「くるさと」は、島の子どもたちが島外のさまざまな仕事や価値観に出会い、自分たちの未来の可能性を広げるための学びの場です。

今回のテーマは「マイパスポートを作ってみよう!」。
自分の好きなものやことを手がかりに、行ってみたい場所や、そこでやってみたいことを考えました。

ゲストには、伊豆大島の差木地出身で、現在ニューヨークで「ドゥーラ」として活動する伊東清恵さんをお招きしました。

「ドゥーラ」とは、妊娠・出産・産後の女性やその家族に寄り添う専門職です。助産師などの医療者と連携しながら、医療行為を伴わない心身のサポートや情報提供を通じて、安心して出産や子育てに向き合えるよう支えます。

清恵さんは、エチオピアでの看護ボランティアを経て、東ティモール、スーダン、ヨルダンなどで、NGO職員やJICA専門家として母子保健事業に携わってきました。

また、今回は初めての試みとして、一般社団法人tonariの皆さんとともに、空間拡張ポータル「tonari」を使い、大島のWELAGOと葉山の「もしも」をつないで2つの会場で同時開催しました。

海外で働くってどんな感じ?

はじめに清恵さんがこれまで働いてきた国々の写真を見せていただきながら、ご自身の経験をお話しいただきました。
みんなで世界地図を眺め、写真に写っているのはどこの国かを考えます。子どもたちは、清恵さんのヒントをもとに推理しながら、クイズに答えていました。
なかには、スーダンで助産師さんがロバに乗って妊婦さんの家を訪ねるというお話も。遠い国での仕事や暮らしの様子に、子どもたちだけでなく、一緒に参加した保護者の皆さんも興味津々でした。

ワーク①:自分の「好き」を探してみよう!

自分の「好き」を考える前に、まずは清恵さんと一緒にヨガをして、心と体に向き合いました。清恵さんは、妊婦さんの心身のケアのために、マタニティヨガの指導も行っています。深呼吸をしたり、体をほぐしたりしながら、少しずつ力を抜き、自分の心や感覚に意識を向けていきます。「tonari」でつながった葉山の参加者たちも、一緒に体を伸ばしていました。

葉山チームもしっかり体を伸ばしていました。

続いて、さまざまなものやことが書かれた約60枚カードから、自分の「好き」を3枚選びました。制限時間は、音楽が流れ終わるまで。すぐに選ぶ子もいれば、じっくり悩む子も。それぞれのペースで、自分の気持ちと向き合っていました。

カードを選んだら席に戻り、自分が選んだ「好き」をみんなに紹介しました。お互いの「好き」を伝え合うことで、大島と葉山の距離もぐっと縮まったように感じられました。

ワーク②:マイパスポートを作ってみよう!

次は、選んだカードをもとに、行ってみたい国や場所を考えます。例えば、「パン」のカードを選んだら、おいしいパンに出会えそうな国を探してみる。自分の「好き」を入り口に、世界へと目を向けていきました。
今回のワークでは、「自分の好きな3つの場所へ旅に出られる」という設定で、パスポート型のワークシート「マイパスポート」を作ります。旅に出るには、清恵さんのスタンプが必要です。

スタンプをもらうためのルールは、次のとおり。

  1. 行きたい場所を3つ選ぶ。
  2. その場所でやってみたいことや、調べてわかったことをマイパスポートに書き込む。
  3. 行きたい場所とやってみたいことを清恵さんに伝え、スタンプをもらう。

調べ方は、インターネットで検索する、本を読む、清恵さんに聞いてみる、の3つ。子どもたちはそれぞれの方法で情報を集め、マイパスポートに書き込んでいきました。

「ここゲームの世界みたいじゃない?」
「ここドライブしたら気持ちよさそう!」
「ここでキャンプしたら最高だよね!」

そんな声が上がり、お互いの本のページを見せ合いながら、気になる場所をおすすめし合う姿も見られました。
なお、今回使用した本は、大島図書館の司書さんに選書のご協力をいただきました。

発表:みんなの行きたい場所を地図にしよう

最後に、それぞれが見つけた行ってみたい場所を発表しました。

「好きなアーティストの出身地に行ってみたい」
「サッカー誕生の地に行ってみたい」
「アニメに出てきそうな城に行ってみたい」

選んだ場所も、そこへ行きたい理由も、一人ひとり違います。発表に合わせて世界地図にシールを貼っていくと、みんなの「行ってみたい」が地図の上に広がっていきました。

まとめ:「好き」から広がる未来の可能性

今回のワークショップは、自分の「好き」を手がかりに、行ってみたい場所や、そこでやってみたいことを思い描く時間となりました。
このワークには、子どもたちに「好き」「やってみたい」「行ってみたい」という気持ちを大切にしながら、さまざまなことに好奇心を持ち、自分の将来の可能性を広げて欲しいという、清恵さんの思いが込められています。

清恵さんは、最初の夢だった看護師になり、経験を重ねるなかで、現在のドゥーラという仕事に出会ったご自身の歩みを紹介してくださいました。そして、好きなことは変わってもよいこと、今の自分がやってみたいと感じることに飛び込んでみてほしいというメッセージを伝えてくださいました。

さまざまな仕事や生き方を知ること。そして、自分の「好き」をきっかけに、まだ知らない世界へ関心を向けること。その一つひとつが、子どもたちの未来の選択肢を増やしていくのだと思います。

今回作ったマイパスポートが、参加した皆さんにとって、自分の未来を自由に思い描き、新たな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

Back