好奇心が導く新たな未来 - ドローンスクール講習レビュー

Magazine
2023.08.12

今回は、Izu-Oshima Co-Working Lab WELAGOのスタッフであり、大島ハワイアンフラチームの一員としても活躍中の根本さんによるマガジンをお届けします。根本さんはドローン国家資格を取得しようと伊豆大島に新たに設立されたスクールの講習を受講しました。今回はその際のレポートになります。

おしんドローンスクール東京校」さんは私たちWELAGOとほぼ同時期に伊豆大島をフィールドに事業をスタートされていて、6月17日には大島メモリアルパークで盛大に開校式が行われ、根本さんが所属する大島ハワイアンフラチームも式典でフラを披露していました。

また、先日は会長である土屋さん自らWELAGOに来所いただきご挨拶をさせていただきました。ほぼ同時期に新たなチャレンジをしているWELAGOのことを先方もご存知で気になられていたそうで、お互い良い結果に繋げられるようにがんばりましょう!とエールを交わしました笑。

おしんドローンスクールさんは2022年12月5日より国家資格である「無人航空機の操縦者技能証明制度(操縦ライセンス制度)」が開始されたことを受けて、日本で初めての官民連携×離島に開校されたドローンスクールということで、今後さらに注目を集めそうです。というわけで、根本さんの体験レビューをどうぞ!

ドローンスクールとの出会い

こんにちは。
WELAGOスタッフの根本オリエです。

今回は、私が現在取得に向けて勉強中の2等無人航空機操縦者資格の大島での実地試験合格までの講習ルポです。

私がWELAGOスタッフの一員となった、ほぼ同時期(2023年6月)に、伊豆大島に官民連携×離島初となる、「おしんドローンスクール東京校」が開校になりました。
2022年に、無人航空機(いわゆるドローン)を飛行させるにあたり、国家資格が必要になるという法律が施行されました。その資格を取得させる為のスクールが、都心部よりはるかにドローンを飛ばしやすい、ここ大島に白羽の矢が立ちました。

私が同校を知ったのは、大島で開校式を行う際の賑やかしとして、大島ハワイアンフラチームを呼んでくださったことでした。私はフラチームの一員として、ステージで踊らせていただきました。開校式も、当然のことながら、ドローン撮影をしていただきました。フラチームとして、ドローン撮影をしていただいたことは過去に一度ありましたが、その当時はまだ国家資格とはなっておらず、その当時の印象は、「結構音がうるさいんだなぁ〰️」位のものでした(笑)

開校式後、同校を運営する、おしんドリームの土屋会長とお話しさせていただく機会があり、「実はドローンを飛ばすには、女性の方が向いているんだよ」という意外な言葉を伺いました。「おしん」はNHK朝の連続ドラマ小説で一世を風靡した、あの「おしん」からきているそうです。「どの時代も、どの地域も女性が笑顔で溢れているかということが、その社会が元気かどうかという証になる」というのが、土屋会長とのお話で、一番印象深く残っています。

ドローン資格を目指した理由

実は、我が家で一番ドローン資格に興味を示していたのは、高校1年生になる長男でした。
開校式の翌日にドローンの体験会があるという情報を得て、一番行きたがっていたのも長男です。でも、残念ながら体験会当日は部活の遠征と被り、ちょっと興味があった私が代理で、家族で体験会に行ったことがきっかけです。

思いの外、楽しい(笑)

そして、私のイメージには、大島の雄大な自然の中でフラをするチームのメンバーをドローン撮影する私がいました。
体験会で使用したのは、いわゆるトイドローンという、おもちゃのドローンでしたが、操作方法は機体が大きくなっても変わらないということで、俄然やる気が湧いてきました(笑)その場で、トイドローンをAmazonでポチッとしてくれた、主人にも笑いましたが。
帰ってからは、さて家族会議。

相手は国家資格なので、それなりの出費になります。
ましてや、我が家にはもう1人取得したいと願う人がいます。
では、どうしたらいいか?
私は、ふと土屋会長との会話で「この大島をドローンの島にしたい。それには、大島在住の講師も必要になる」という言葉を思い出しました。
二言目には、「私なりたい」と言い出していたのです(笑)講師になれるかどうかは、今後の目標にはなりますが、晴れて?首を縦に振ってくれた家族のおかげで、いざ講習となったのです。

2等無人航空機操縦者資格取得までの流れ

「おしんドローンスクール東京校」では、最短2日で実地講習から、試験合格と謳っています。
一番分かり易いのは、自動車免許を取得する際と同じ感じです。自動車免許を取得するまでに、まず教習所で仮免許を取得して、運転免許センターで試験を受けるという流れと変わりません。

つまり、大島で取得できるのは、ドローンの仮免許までです。そこで合格をもらい、さらに、30分50問の選択式の試験を、上京して受験、合格する必要があります。また、同校では、e-learning システムを採用していて、実地講習に入る前に勉強しておいた方がいいコンテンツと、その講習試験後も座学としての試験範囲となるコンテンツで分かり易い動画講座があります。

ドローン実地試験合格まで

私が受講したのは、7月4、5日の2日間、旧波浮小学校体育館でした。
講習を担当してくださったのは、同校若手エースのお二人の村岡さんと田村さんです。その日、私ともう1人大島在住の男性と2人が受講生だったので、マンツーマンでした。
受講は現在最大6人までとなっていて、受講生が島外の方の場合も、送迎付きで、受講生の都合に最大限合わせてくださいます。私の場合には、16:30までに保育園に子供をお迎えに行かないといけない事情があったため、両日共に9:00過ぎからのスタートでした。

実地試験合格には最終的に、実機を使用した3種類のコースの飛行試験に加えて、5問の筆記試験と、担当講師による口述試験を通過させなければいけません。

まずは、体験会でも使用したトイドローンで、腕だめしです。分かり易いすごろく形式で、一つずつクリアしていくべき技術が記載された用紙を使いながら、機体を安定させてホバリングさせるところから、懇切丁寧に指導していただきました。
トイドローンをクリアすると、PCでのドローンシュミレーターを使用した飛行訓練でした。操作するコントローラー(プロポとも言う)は実機と同じ物で、このシュミレーターと実機をもう1人の受講生とで交替しながら訓練して、1日目を終えました。
私の中で、「心の乱れは、ドローンの乱れ」と標語を作ってしまう程、その操縦にそのまま出てしまうので、操縦に慣れるまでかなりの集中力が必要になるというのが、実感でした。

2日目も引き続き、シュミレーターと実機を使用しての訓練をしました。1日目よりも確実に感覚が良くなっているという実感を得ながらも、折れそうな心を担当講師のお二人が褒めて伸ばしてくださったおかげもあり、もう1人の受講生を含め無事に実地試験合格ができました。そして、2日目には幸運にもお天気が良かったので、途中外に出ての飛行訓練もさせてもらえました。お天気が良くても強風だと、ドローンは飛ばせないので、私達はラッキーでした。

少し得た知識をひけらかすと、現在機体が100g以上のドローンは全てID登録されていて、自動車のGPSよりも精度の高い、GNSSという衛星通信システムによって、自動的に位置情報を共有されるようになっています。この時は23個の衛星によって、制御されていました。(このシステムによって安全性が保たれ、近い将来的に物流でドローンが活躍すると見込まれているとも言えます)

コントローラーと携帯が繋がれて、ドローンのカメラ映像が確認できるようになっています。航空法によりドローンが飛行できる地表面から最大高度の150mというのを見せてもらいました。粒です(笑)どちらの方角を向いているのかさえ分かりません。その為、カメラ映像を確認すると、それはそれは、心躍る風景が眼下に広がっているではありませんか!これを鳥瞰視点というのですが、まさに鳥になった気分でした。

まとめ

いかがだったでしょうか?

私のドローンとの出会いからして、資格取得を目指すまでも、だいぶ勢い余ってやってしまったんではないだろうか?というのが、きっと客観的で、真っ当な意見ではなかろうかと、やっている本人でさえ感じています(笑)

そう思いながらも、全く後悔していないのが、私の特性ではないかと思う今日この頃です。なぜなら、今までの人生で、大きな分岐点になっていただろう瞬間には、今回のような、純粋に「やりたい」という思いで決断してきたからです。

誰にも未来は予測できません。

もちろん、悪い未来を想像することはできますが、それに怯えて、何もできずに後悔する方が私にとっては怖いと感じてしまいます。

しかも私は現在道半ばです。e-learning でもう少し勉強をして、本試験で合格をするというのが、目先の目標です。近い将来、免許証と共に合格のご報告ができれば幸いです。

Back